ヴェニアミン・コロボフ先生との想い出

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2017年秋くらしき作陽大学にて。コロボフ先生との最後のツーショット

本日、9月27日は大学の4年間お世話になった、故ヴェニアミン・コロボフ先生のお誕生日です。
(ワタクシ、人の誕生日を覚えるのが昔から得意なのです)

毎年何かと思い出しているのだけど、今年はこのブログに書こうかな、と思い、パソコンを開きました。

目次

コロボフ先生について

1951年、モスクワ生まれ。モスクワ音楽院附属中央音楽学校を経て、モスクワ音楽院を修了。モスクワ音楽院ではV.ナタンソンのクラスで学ぶ。
1974年~1976年はモスクワ音楽院で伴奏者として働き、その後はモスクワ音楽院で自分のクラスを持つ。
自身もロシア国内外で演奏・指導を行った。また、門下生からも多くの学生が国際コンクールに入賞した。
2017年12月に逝去。

参照:モスクワ音楽院公式HP http://www.mosconsv.ru/ru/person.aspx?id=9054

【動画CD

コロボフ先生との想い出

コロボフ先生は、1年の内の2カ月ほど(前期1ヵ月、後期1ヵ月)大学の4年間レッスンを受けていました。

同じく大学時代に習ったジェルタノーク先生が落ち着いた声で教えられていましたが、コロボフ先生はとにかくいつでもパワフル!エネルギッシュ!
最初はとにかくそのテンションに圧倒されていましたが、いつでも真摯に丁寧に学生である私と向き合ってくださっていたのを覚えています。

私が人との間に壁を作ってしまいやすい人間なのだけど、コロボフ先生は初対面でもグイグイと親しみを持って熱く接してくださるので、正直最初はあまり合わないなぁ……と感じていました(笑)

転機が訪れたのは大学2年生の後期。

作陽モスクワコースでは2年生から伴奏法(週に1,2曲くらいずつアリアと歌曲の伴奏を用意しなくてはならない!)と室内楽の授業が始まるのですが、それがなかなか大変なのですよ。マルチタスク苦手マンだし。

同時に、学外での演奏や三重奏などの依頼がきたりと今まで経験したことのない練習スケジュールに疲れていて、正直もうピアノやりたくない向いてない……と密かに思っていました。

後期の初め(10~12月)はジェルタノーク先生に精神的に励まされてなんとか生きていたのですが、ジェル先生が年内に帰国し、1月にコロボフ先生が来日。

ずっと何となく曲を練習して、何となく仕上げていた状態。

1月末の試験曲(何となく仕上がっていたラフマニノフの練習曲抜粋)をレッスンで弾くと「何この演奏!」という反応をされ……w

本来1時間のレッスンなのに、2時間ずっとエネルギッシュにレッスンをしてくださいました。

自分がなあなあにしていた詰めが甘い部分、楽譜をキチンと読み込んで理解していない部分、自分の意志を持って弾けていない部分……全て洗いざらしにされて現実を突きつけられました。

こんなにも自分はできていないのか、とショックも大きかったのですが、それと同時に演奏・勉強することの楽しさも思い出しました。

その後は必死に詰めて、試験直前には「これなら大丈夫だね!よく頑張った!」と笑顔で言ってくださったのはとても嬉しく、自分も頑張ればまだ上を目指せるのかなと自信も取り戻せました。

コロボフ先生と信頼関係もできて、自分からも積極的な姿勢でレッスンに挑むように。

1ヵ月しか滞在されないので、試験前でない限り毎回のレッスンで新しい曲を要求されました。
しかし、先生にみてもらいたい曲は数えきれないほどあったので、それも苦にならない……むしろレッスンが足りないと感じていたほど!

先生が知らない作品を持っていっても、とても興味津々でレッスンしてくださいました。
その場で楽譜を読み解いて、アドバイスをくださる先生は本当にプロなんだな……と。
人間としても、演奏家としても、先生としても学んだことは沢山あります。

作曲家や曲の事、練習の事など、気軽に質問出来る雰囲気で、先生も私の拙いロシア語にもしっかりと応えてくださいました。

他にも書ききれないくらい大切な想い出があります。
残りは心の中に大事にしまっておきます。

本当に大好きな先生でした。感謝の気持ちでいっぱいです。

あ、コロボフ先生が作るЩи(キャベツのスープ)がとても美味しかったなぁ……!
1年生の頃に先生方、通訳さんとしたパーティーがとても楽しかったです。

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この記事を書いた人

山口紺碧|音大卒クラシックピアノ弾き|【AnyaPlus】動画・デザイン制作・物書きのお仕事もしてます|YouTube【ピアノ弾きアーニャちゃんねる】

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