何をどう練習してきたのであれ、余計な事は考えずその場でよく聴いて、感じて弾いていくのみ。
2018年12月 アーニャ
そういう意味では、練習であってもレッスンであっても本番のステージであっても何も変わりません。
今回のブログの元の記事は2年前の今頃、あるところにぼんやりとメモしていたものです。
まぁ、いわゆるリライトをします。
今回は、タイトルの通り、練習・レッスン・本番のことです。
練習の段階から『ここはこう弾こう』など緻密に考える。
考えること自体は悪いことではないし、何も考えないで演奏するよりもよっぽどいいこと。
しかし、なんでもキチッと決めて予定通り行おうとしてしまうことは、凶とでることもあります。
それは当たり前で、そのときの楽器のメーカーや状態、弾く場所の響き、他にも自分の身体や心の調子で、はたまた天気でも!?変わってくるものです。
日常生活で考えてみましょう。
イメージしてください。
あなたは、今現在寝る前。
明日の予定を立てようとしています。
明日は7時に起きて、熱い紅茶を入れ、スコーンを朝食にしたい。
お布団を日に干したいな。
そのあとにお掃除だな・・・
午後からの来客に備えなければ。
イメージできましたか?
そんな生活送ってねぇよ!って方、安心してください。
私も送っていません。朝はコーヒー派だし。
さて、イメージの続きをしましょう。
あなたはその後、お布団に入り眠りにつきます。
朝になりました。水滴が落ちている音で目が覚めたあなた。
時計を見ると8時!午後から来客があるので優雅にスコーンを食べている場合ではないかも!?
しかも雨が降っているので、布団を日に干せない!!
あなたはどうしますか?
・・・
恐らく、多くの人が昨夜立てた計画を変更させるでしょう。
そう、その柔軟さが演奏でも大事になってくるのです。
演奏でもその場その場で臨機応変に対応しなければ、チグハグになってしまいます。
「いつも同じように弾く」なんてロボットでない限り難しいでしょう?
「練習のとおりに弾けなかった」なんて言葉は本番後に聞くことも多いですが、練習はいつも同じように弾いていたのですか?練習は、毎回変化が起こるはずですが……。
なんて、ちょっと厳しい書き方になってしまいました。すみません。
臨機応変に対応する為には普段から『常に耳が開いていること』『身体も精神も楽器や音楽に委ねること』『自由自在にコントロールできる物理的な技術を持つこと』を特に意識しておくことが大事だと感じます。
今弾いているその場所で、即興的にいつもと違う対応をした方が吉と出る場合もあり得ます。
また、予想もしない緊張や体調不良などで普段は感じないような身体の状態になるときもあります。
耳を集中して傾け、精神を音楽に尖らせて……それだけでも随分と違ってくるものです。
練習でも、レッスンでも、本番でも、その意識は変わらないはず。
そう考えたらどんな環境でも極端に言えば同じなのではないかな?ってお話でした。
補足しておくと、好き勝手弾いていいと言っているわけではないです。
抑えるべき点というものもあるので。
そのあたりはバランスですね。
余談ですが、
世の中には大きく2つにわけて「計画を立ててその通りに動くのが得意で落ち着くタイプ」と「その場その場で臨機応変にパッと対応する方が得意なタイプ」がいます。
前者のタイプは、例えば、予想外のことが起こった際の対応が苦手な人が、後者のタイプは何か例えば夏休みの宿題などを計画を立ててコツコツやることが苦手で最終日にワーッとこなす人が多かったり……。
これはどちらが優れている、ということではなく、傾向として捉えていただけたらと思います。
自分の傾向を知り、優位なタイプを活かせるように工夫しつつ、もしものときのためにもう一方のタイプもちょっと伸ばしておくように意識していくといいのではないかなぁ、と思います。
あとは、「今、この瞬間に起こっていることに目を向けることが得意なタイプ」と「未来や架空のことなど抽象的なことに目を向けることが得意なタイプ」の2つに大きく分かれます。
そのあたりも演奏に関係してくるなぁ……というお話はまたいつか。
それにしても、言葉ですべてを表現するのは難しいね!書ききれないね!
それでは!