【2020年】アンドレイ・ガヴリーロフ武蔵野公演

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身バレが怖い(白目)

どうも、アーニャです。

2020年11月15日(日)、ひっそりとアンドレイ・ガヴリーロフ氏のリサイタルを聴きに行っていました。

ガヴリーロフ氏の生演奏を聴くのは初めて。
生のコンサート自体も半年以上ぶりということで、非常に楽しみにしていました。

当日朝に、会場を武蔵野公会堂やら三鷹市の方のホール(風のホールとかある方)と脳内でゴッチャゴチャになっていましたが、無事に武蔵野市民文化会館に着いて一安心。

U25の1000円チケットには本当に助けられております。
けれどそれも、このコンサートで最後かなぁ……アア、トシガバレル。

今回は2階席の1番前。
モスクワのホールでも、大体このくらいの位置で聴いていたなあって位置。

某ウイルス対策で、座席が1個飛ばしだったのは快適でしたね。
ビジネスクラスに乗っているような。いや、乗ったことないけど。

日本でのコンサート自体久しぶりだったのだけど、開演時間の1分前にすでに客席が「しーん……」ってなっていたことに恐怖すら感じた(モスクワでは開演時間ぴったりに始まらないことも多い)。

曲と曲の間に客席に入る人、出る人も全くと言っていいほどおらず、集中して聴けました。
(曲と曲の間の客の入退場が多かったモスクワも、それはそれでリラックスして聴けてよかった……というか、ある意味疲れずに聴きやすかったなぁ)。

そんなことはさておき……。

目次

プログラム

ショパン:夜想曲 変ロ短調 op.9-1
ショパン:夜想曲 変ニ長調 op.27-2
ショパン:夜想曲 ヘ長調 op.15-1
ショパン:夜想曲 嬰ハ短調 遺作
リスト:ピアノ・ソナタ ロ短調
~休憩~
プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第8番 変ロ長調 op.84
~アンコール~
モーツァルト:幻想曲ニ短調
プロコフィエフ:悪魔的暗示

すんごいプログラムだ。
アンコールでは十八番の悪魔的暗示も聴けて嬉しかったです。

プロコフィエフの8番ソナタも彼ならでは!の曲ですね。

見ている世界が違う

終演後即、賛否両論がSNSで巻き起こるくらいのすっげぇ状況。
会場は(座席半分にしているとはいえ)満席、そして賛否両論……こんなピアニストって現代では珍しい気がする。
だからこそ全部ひっくるめてすごい芸術家なのだろうなと……。

マジもんのフォルテッシモには驚かされましたが、それでも私のこの激ヨワ三半規管が酔わずに耳も疲れなかったのは、タッチで起こるハンマーとかの雑音が少なかったからだと思います。
ショパンのノクターンのほんっとうに微かに聞こえるピアニッシモもいい感じに2階まで届いていてうるうる。

リストのソナタの再現部でのフォルテッシモの響きの混ざり方には本当にびっくりしたけれど、宇宙のかなり広く綺麗でもあり混沌としている、そんな未知な世界にいるような気がしました。
宇宙規模で考えると、自分の存在って本当にちっぽけなものだなぁ……なんのために生きているんだろうなぁ……とか考えていたら前半終わってたわ。

プロコフィエフの8番も文字にするのが難しいくらいビックリさせられる演奏。

『音楽を聴いている』というより、『音で作られた世界を見せられている』という感じ。

哲学や宗教を勉強され、新しい音楽のアプローチ法を模索していたガヴリーロフ氏。
自分が氏の音楽を理解するには勉強不足・経験不足って言葉がピッタリなくらい、音楽の深さを実感させられました。

理解できないものを「理解できない」、わからないものを「わからない」で済ませたくない。
ガヴリーロフ氏が見ている世界を少しでもいいから自分も近いところから見てみたい。
なんだかワクワクしてきません?

そして、ガヴリーロフ氏の芯の強さよ。
『自分軸』を持たないことには、こんなに掘り下げることも、表現することもできないでしょう。
現代では特にネットやSNSの影響で、自分軸で生きることが難しい世の中。
簡単に人と繋がれる時代だからこそ、『自分軸』というものについても見直す必要があると思います。

余談ですが、どこかで読んだとあるインタビューで、ガヴリーロフ氏と同門(レフ・ナウモフ門下)のレム・ウラシン氏は、こんなことを語っていました。

カザン音楽院での講師の仕事がないときは、カザンの近くの村で生活している。
そこでは午後の3時まではネットもメールも見ない。

意訳しているけれど、こんな感じ。読んだときは感銘受けましたよ……。
(※元記事が見つからなかった……もしもまた見つけたら貼っておきます)

終わりに

とにかく、印象に残った演奏でした。

好き嫌いを超える演奏。
色々考えさせられる演奏。
世界はとてつもなく大きいということ……。

今回の来日はもうチケットを買っていないので聴けませんが、また次回の来日も楽しみです。
そのときには、ガヴリーロフ・ワールドにもっと追いつけるようになっていたいなぁ……。
ガヴリーロフ氏自身ももっともっと今後も変化していくでしょうから、さらに違う次元に行ってしまうかもしれませんが、私もあきらめずに勉強していきたいですね。

ということで、今日はおしまい!
おやすみなさい。

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この記事を書いた人

山口紺碧|音大卒クラシックピアノ弾き|【AnyaPlus】動画・デザイン制作・物書きのお仕事もしてます|YouTube【ピアノ弾きアーニャちゃんねる】

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